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2018年8月 8日 (水)

核P-MODEL新曲 「遮眼大師」を聴く

 P-MODELの新譜『回=回』の2曲目『遮眼大師』が公開された。新譜ダイジェストを聴く限り、アルバムの中でも特に「核P風味」が効いている。ギターも歌もかっこいい!

 

私の周囲のフォロワー談義で最近話題になったのが、この曲を過激に魅力的にしている「変拍子」感。4拍子で進行していたところに「終始世に憂慮」のあたりで532)の変拍子となる。そこに「マントラー!!」が加わって盛大に気持ちが逆なでされる(良い意味で)。そして、「終始世に憂慮」のあとに「を」、「周囲皆窮鼠」のあとに「噛む」があることで最後には4拍子としておさまる。

 

あるフォロワーさんに教えてもらったのだが、新譜製作中のtwhz)で、

 

 「エンジニアは曲途中の拍子を変更しようと『えーと、5拍子だから・・・』

  とやっているが、普通に4拍子でぶっちぎれば後半で辻褄があうようにな

  っている。ぷ。騙されてる。(200862日)

 

とおっしゃっていたようで、これこそこの「遮眼大師」のことかもしれない。4拍子の中に異なる拍子感覚を入れて聴く者を錯乱させる。別のフォロワーさんが「マントラーのところはポリリズム?」とコメントしていてハッとしたのだが、複数のリズムを入れ込む「ポリリズム」の技に見事に騙されるわたしたち。ヒラサワ的に表現するならば、4拍子と5拍子の異なる時間流が同時に存在しているということか。

 

ところで「遮眼大師」とは何者か。早くもリスナーの間でいろいろな考察が飛び交っているが、私はやはり世の人々より一段高いレベルに位置し、人々から真実から目をそむけさせる存在のように思う。曲の最初の「ララバイ的説法」をするのは「遮眼大師」ととらえるからだ。「ララバイ」は安らかな睡眠ではなく、「Gipnoza」のような「催眠」。人々が覚醒して真実に気付くことを妨げるような説法ではないかな。

 

文構造は、「ララバイ的説法→『天変地異相当の暗雲』と」。

 

と考える。つまり、未来への強烈な不安と恐怖をあおる説法である。

そのため、人々は「ほうほうの体」となり、「芥」を喰らうがその結果身体は悲鳴を上げている。ここは平沢さんがいつもおっしゃる「食」と体のお話につながる。

「狂信に身を売って買った安心とうにバラされて」

では、安心を手に入れようともがく人々とその心理を利用する何者か。

 

そして繰り返される「終始世に憂慮」「周囲皆窮鼠」・・・。これこそが人々をまどわす「偽マントラ」では。

「終始世に憂慮」「周囲皆窮鼠」と繰り返されることにより、いっそう人々の不安が煽られ、真実が見えなくなる。そして、そのマガイモノのマントラを撃ち砕けとばかりに、そこに重なる「撃てマントラーー!」・・・かっこいいです。

拍子の話に戻ると、「終始世に憂慮」「周囲皆窮鼠」と不穏な変拍子で心をざわつかせる言葉たちに、安定の「撃てマントラーー!」。これもヒラサワ曲の「不均衡的整合」か。

 

「撃てマントラ!」については、「マントラ」をどのように捉えるかによって、「マントラで撃て」「マントラを撃て」と両方解釈が可能であるが、この説に沿えば「マントラを撃て」ということになる。

 

新譜の全容がわかったらまた感じ方が変わってくるかもしれない。理屈はともかく、この曲、いつものようにクセになる。

 

追記

TLで、「周囲世に憂慮を」の「を」、「周囲皆窮鼠噛む」の「噛む」が、「オン」「カン」のマントラにあたるのでは、という説をちらほら見かけた。なるほど。。本当かどうかわからないが、もしそうだったらまたまた面白くなる。


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Susumu Hirasawa(平沢進)」カテゴリの記事

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